子供の頃から納得がいかないことがあった。
それは、一歳年下の弟が「家のお手伝い」を全くしないことだ。
学校から帰って宿題をやり、夕方のアニメ番組を楽しくみるのは私の日課だった。
そこに弟もいた。
17時を過ぎると、台所が慌ただしい雰囲気になる。
「あっこ〜! お手伝いに来て!」
う〜ん・・今、いいところなんだけどなあ・・・。
呼ばれるのは私だけ。
弟は楽しくテレビを見続けている。納得いかない。
毎回私は言った。
「どうして〇〇ちゃん(弟)はやらなくていいの?」
「男はね、雨漏りをしたら屋根に登ったり、いろいろ役割があるんだよ」
「・・・。」
大人になった今も、母のこういう行動は納得いっていない。
ついぞ、家が雨漏りすることはなかった。
こうして弟は現在、専業主婦の妻と幸せに暮らしている。
私は会社を経営しながら、夫や子供と家事を分担する日々だ。
昔からの慣習
「男は力仕事、女は家の仕事」
のままに生きている、弟は幸せだろうか。
それに反発し続けて「違う道」を選んだ私は幸せだろうか。
答えはない。
でも長い間このことは、私の親に対する「わだかまり」になっていたことは確かだ。
慣習にならう、ならわない以前に、目の前の相手の話を聴いたのか。
ここが重要だったのかもしれないな、と思う今日このごろだ。
(あっこさん)
◆ステータス:プラクティショナー
バイアスに隠れる リソースを発見するファシリテーター
◆プロフィール:
株式会社リソースフル代表取締役
静岡県生まれ。地方鉄道最大手の遠州鉄道株式会社に入社後、女性総合職パイオニアとして18年間勤務。3回の出産後、短時間勤務や夫の1年間の育児休業など奮闘するも両立生活に挫折→2018年、アンコンシャス・バイアス教育プログラム提供を主軸に起業。現浜松市男女共同参画審議委員。
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【ピョエ坊(ソジテツ広報)より】
ある問いに対する自分のことばをリレー形式で書いてもらうリレ哲。次回のバトン走者は、執筆中。どんな「自分自身のことば」を紡いでくださるか、楽しみです。
ソジテツは、ふつう・当たり前や、一般論、世間的な正しさではなく、ひとりひとりの中にある様々な「自分の考え・体験・価値観」を表現することを、大事にしています。こたえはきっと百人百様だと思いますが、それが素敵なことなんです。
これをご覧のみなさんも、良ければ「自分の考え・体験・価値観」で考えてみてくださいね。
【月別テーマ予定】
7月:人間関係、コミュニティ、地域
8月:幸せ、お金
9月:教育、学校
10月:年齢、年代
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#昔からの慣習は正しい?
#あっこさんのこたえ:昔からの慣習は正しい?(リレ哲)
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